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二名良日

アウトドアの達人・二名良日物語

瀬戸の海で泳ぎ、石鎚の野に遊ぶ(1943年~)

すべて動植物はその土地の作品であるとするなら、愛媛県・小松の地に生まれた二名本人もまた、全面の瀬戸内海、後背の石鎚山(1982m)、そして、その間に横たわる野や川によって育まれた作品である。幼少期より瀬戸の海で泳ぎ、石鎚に登り、小松の野山をかけまわって遊ぶ。

小学校時代に早くも考古学の発掘調査に参加、中学・高校時代にはバレーボール部や柔道部、考古学クラブや園芸部に所属し、農業祭で賞をとったり、造園コンテストで入選するなど異能の少年であった。さらに特筆すべきは、この時代二名は学校で参禅会を主催している。それは父・五良が一家を挙げて無住の禅寺へと移り住み、二名ら子どもたちにも早朝の庭掃除に始まる修行のような日々を送らせたからだ。禅寺での生活は、瀬戸の小魚、小松の野で採れる五穀とともに少年期二名の心身の太き骨格を作る大きな糧となる。

二名良日 活動イメージその1

早大探検部に籍を置き、
 数々の伝説を残す(1962~)

高校卒業後、二名は上京、早稲田大学文学部哲学科に入学。同時に探検部に入学し、国内では知床縦走・利根川源流川下り・四国カルスト洞窟探検など、海外ではアラスカ・ベーリング海峡冬季徒歩横断調査や共同通信中央アジア・シルクロード探検部に参加。

フィールドに出ては尋常ではない能力を発揮し、「知床で熊と格闘」、「厳冬のベーリング海をバタフライで泳ぐ」など野外活動人間として数々の伝説を生む。



野外活動の前衛として、JOC設立(1974年~)

大学卒業後は、野外活動人間としての高い身体能力を買われ、官・民の国際交流キャンプやフリースクールを指導。その子どものキャンプとの出会いから野外活動の交流・研究の場として「Japan Outdoor's Center(JOC野外活動センター)」を設立。そこを拠点に多彩な活動を展開し始める。

二名の活動の特異さは、そのフィールドを無人島や樹海といった都市生活とは対局にある場所に設定し、サバイバルのための技術やスピリットを身につけ、それを日常生活へとフィードバックしていくところにある。野外活動の前衛のごとき、そうしたユニークな発想は幼少時代の経験、探検部時代の体験、JOC時代の研究から編み出されていったものである。

野外塾創設、独自のカリキュラム作成(1982年~)

二名良日 活動イメージその2

サバイバルキャンプを核とした二名の活動は、フィールドでの実験・実績を重ねながら四季折々自然の営みに呼応するように多彩な分野へと広がっていく。そして、受験のための勉強塾があるなら、自然に教わり自然の中で考える塾があってもいいのではないか、との考えからJOCを発展的に解消し「野外塾」を結成する。

これは野外活動を【遊び】【冒険・探検】【エコロジー】【労働・体験】などから【行動・技術】【道具・サバイバル】まで13の分野に分け、年間を通してのカリキュラムとして体系化したものである。

アウトドアを単にスポーツとしてではなく、遊び・労働・祭りなど人間の営みの総体としてとらえているところが、二名の面目躍如たるところである。


関西アウトドアスクール開校、体験を学びに(1992年~)

二名良日 活動イメージその3

カリキュラム化した野外活動の実践の場として、二名は新たに関西アウトドアスクールを開校する。この学校は季節と連動した月単位のプログラムを設定し、毎日曜・祝日に連続して活動を行うフリースクールで、そのメニューとしては【8月:テントキャンピング】【9月:マップ&コンパス】【10月:アウトドア芸術祭】【11月:野焼き土器作り】【12月:ドライフラワークラフト】といったものがある。

野外活動人間として現場で数々のキャンプをこなしながら、それをスクールへフィードバック、さらに総務省や文部省(当時)の外郭団体での青少年育成活動にも携わる。また、西日本最大のプレスクール・能力開発センターの顧問ともなり、ベトナムでの「マングローブエコパーク」調査、グリーンクラブ「びわ湖シンポジウム」などを実践し注目を集める。

インスタレーションやリース展開催、野外活動はアートだ(1996年~)

二名の野外活動は、アウトドアのフィールドで完結するものではない。そこで獲得した知恵や技術、材料を日常の生活空間で生かしてこそ意味があると考える。二名が子どもたちを自然の中へ連れて行くのも、子どもたちにそこで得た「野のパワー」を「自らのパワー」に組み立て直してもらいたいからである。

長年、多彩なフィールドでさまざまな「野のパワー」をためこんで来た二名は、それを吐き出すように各種のインスタレーションやリース展、竹や漂流物のオブジェづくりを手がけ、二名ワールドをさらに広げつつある。その作品群は二名の野外活動同様、パワフルかつ野のエッセンスに満ちたもので、アート界にも新風を吹き込んでいる。

また近年、TV 番組「無人島王選手権」でチャンピオンとなり、そのサバイバリストとしての迫力と持ち前のセンスは、若者はもちろんのこと中高年にも支持され、いまの時代をおおう閉塞感を打ち破るアウトドア人間として評価が高まっている。

二名良日 活動イメージその4
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